全日本学生選手権観戦記 関根正美OB

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OB関根正美(昭和62年卒)OG 関根聡子(平成元年卒)ご夫妻より全日本学生選手権最終日の感動を伝える観戦記をお寄せいただきました。

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今年で73回目を迎える全日本学生選手権は、「のじぎく国体」の余韻が残る兵庫県尼崎市記念公園総合体育館にて行われた。私たちは最終日の10月15日、勇んで応援に赴いた。

今回初めて、塩野君のプレイを見た。無駄のない動きと美しいカットが印象に残った。関東チャンピオンの久保田君は、技術に裏打ちされたアクロバティックなプレイを連発した。表情は穏やかに見えるが、まぎれもなく、ファイターである。

時吉君は志半ばで無念だったろう。でもまだ次がある。阿部主将、本当におつかれさま。それと、最終日まで残れなかった或いは本戦に出場が叶わなかった早稲田の選手たち、OBはいつでも君たちに期待しているし、君たちが部を支えていることを忘れてはいない。

下山君は嚥のユニフォームとガッツポーズが良く似合う選手だ。0--3の劣勢を引っくり返した決勝の試合ぶりは、見事だった。チャンピオンの視界は、すでに世界をとらえていることだろう。下山君の左腕によって、「今孝杯」は今年も母校に帰ってきた。創部八十有余年の歴史と伝統は、早稲田の学生を見守っている。

林会長、河原監督、河野さん、千代さん、桜井さん、岐阜の加藤さん、後輩の安部君、試合会場はいつも懐かしい。三浦先輩、坂本先輩、田辺先輩もお見えになっていた。また、久しぶりに、尼崎在住の関学OBである林さんにお会いした。氏は、私たちが在学当時の早関戦でお世話になった方である。関学S41年卒の相川さんとS49年卒の向山監督からもお話を伺い、過ぎ去りし日の早関戦の話に花が咲いた。

最後に「早稲田の栄光」について。これは、早稲田卓球が日本一になったときにのみ歌うことができる《勝者と母校の栄誉を称える歌》である。その歌詞は気高く、旋律は気品に満ちている。現役諸君、日本一になったときには、仲間と母校と自分を称え、OBとともに誇り高く歌おうではないか。

来年夏のインカレも、尼崎が会場である。熱気渦巻く会場に、早稲田のエンジが鮮やかに舞うことを祈り、その時までに稲門卓球会特製の'応援ウェア'を準備しておこう。
 

関根正美(昭和62年卒)
関根聡子(平成元年卒)